教育活動の再開において、感染リスクに備える環境を整えるために

日本薬剤師会 学校薬剤師部会より、新型コロナウイルス感染症への対応に関しての資料:続報が届きました。状況は刻一刻と変化し、かつ新学期が始まっています。そして、地域によっては休校継続するところもあれば、学校再開が決まったところもあります。地域ごとの状況を踏まえつつ“感染リスクに備えること”が大切です。

届いた資料・続報は文部科学省から各教育委員会や学校への通知、学校再開にあたってのQ&A等も含まれており、その中には
『Q:換気の頻度等について 
 A:換気の程度は天気や教室の位置によって異なるため、必要に応じて学校薬剤師と相談してください。』
という項目もありました。

これらを踏まえ、先にアップしましたお知らせと重なる点もありますが、学校薬剤師の先生方、担当校からの問合せには迅速・丁寧に対応されてください。

☆換気に関して

3つの『密な状態』(換気の悪い閉空間、多くの人が集、接な近距離での会話や発声)を避けるように、とは再三言われていることです。しかし、学校現場ではなかなか難しいところもあります。では…


指導・ 助言いただきたいのは、

①放課時間ごとに窓側・廊下側の全窓を 10 分程度開放 する

②授業時間中も窓側・廊下側の一部を開け、学校環境衛生基準である 二酸化炭素濃度が 1,500ppm を上回らないような換気状態を保つ


この際、衣類を上手に調整することもご指導ください。

また、すべての窓を開け放たなくとも効率の良い換気は対角線上の2方向の窓を開けることです。

例えば教室左前の窓右後ろの扉や廊下側窓を開ける、教室左後ろの窓右上の欄間窓を開ける、などです。
片方だけを開けること(例えば教室左側だけを全部開ける)は空気のショートカットとなり、教室全部の換気には時間がかかります。

☆手洗い・消毒について


テレビ、ネット上でも多くの情報がありますが、よく洗い流すことがとても大切です。厚生労働省や手洗いせっけんメーカーの正しい手洗い方法は学校側も承知されていると思います。登校してくる生徒たち、出勤される職員の先生方はもちろん、外来者にも手洗いしてから校舎内へ入るようご指導ください。

また、“消毒”について過敏になっているところもあるかと思われます。科学的根拠を持ち、現状手に入るもので清潔を保つ方法をご指導ください。


(厚生労働省HPより)


(詳細は厚生労働省HPをご覧ください)手洗いと消毒のポスター

消毒に関しては、会員用ページにも日薬からの消毒についての総括をアップしました。富山県学校薬剤師会・富山市学校薬剤師会の会員の方、こちらからもどうぞ。

薬剤師のための消毒薬の知識