騒音環境および騒音レベル

「教室等の環境にかかる学校環境衛生基準」の『騒音レベル』部分に関しての検査です。

検査の概要

基準では各学年2回定期に行うこととなっていますが、学校の実情に合わせ、計画立案に沿って実施します。


授業が行われる日、行われている時間帯に、
児童生徒がいない状態で
窓を閉じた時と、開けた時に
等価騒音レベル(LAeq)を

つまり、音楽室の中でその騒音を測定することなどは目的としていないことに注意してください。

さあ、測定教室へ向かいましょう

① 教室の設置状況チェック

窓や扉の位置、教室前方の方角、照明のレイアウトなどを書きとめ、測定する場所を決めます。


騒音計を設置する場所を記録します。扉や外窓の位置なども記載をしましょう。指導助言に役立ちます。


② 測定開始

窓(教室の入り口ドアではなく、『窓』です)を閉じた状態『LAeq(等価騒音レベル)』5分間測定します。その間、基本的に測定教室内には薬剤師しかいないはずです。5分終了したら、測定値を記録し、窓を開けて次の5分間でも測ります。三脚等で騒音計を固定、またはそっと机の上において測定しましょう。

③ アクシデントがあれば

突然誰かが入ってきたり、屋外でスピーカーの音が流れたり、体育の児童生徒たちの声が大きく聞こえたり、室外機の音が突然大きくなったり、というアクシデントがあり、測定結果が基準を超えた場合は、その状況をメモしてください。もちろん、やり直してもよいでしょう。

騒音レベルの基準


基準に即して測定を省略することについて

基準では、「著しく基準を下回る場合は、以後教室等の内外の環境に変化が認められない限り、次回からの検査を省略することができる」となっています。これは

窓閉鎖時 LAaq 45dB以下
窓解放時 LAaq 50dB以下

ですが、初めて担当した学校や、学校・教室の状況が変わった場合、数年省略していた場合などは測定してください。

「郊外にあって静かな環境だから測定は省略しましょう」は、省略理由にならないことに注意!薬剤師や学校の先生が静かだという”感覚”ではなく、確固たる数値の裏付けと法律の根拠があってこそ、省略できるのです。

測定と、環境のチェックだけではなく

騒音測定は、基準に準じているかどうかを判断するだけではありません。もし、基準から外れてても、その状況が日常的に続いているのでなければ考察としてその理由をのべ、問題となるのかないのかを判断し、指導助言につなげてください。